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メッセージ from Yasuko

ここには、わたしが理事を務めさせていただいている国際美容連盟(IBF)で発行している会報誌 Linque に2003年から連載中のショート・エッセイを転載しています。
2015年1月1日読了時間: 5分
46. パトカーに囲まれて
この秋から冬にかけて、CRS は、夥しい数の警官とパトカーに囲まれていました。 お客様のなかには、事情がよくわかっている方もいれば、「いったいどうしたのですか!? まるでテロリストを取り囲んでいるみたい!」と驚く方もいました。...
2014年9月30日読了時間: 4分
45. 一枚の服から雄弁な平和を受け取る
看板を掲げていない、小さな、知る人ぞ知るギャラリーでの展覧会に誘ってくださった方がいました。 そこに展示されている写真には、それはカラフルな服の数々が、収められています。ほとんどが夏物で、薄い、透けるような生地も多く、靴下なども、その透け具合を、写真家は丁寧にカメラに収めて...
2014年6月30日読了時間: 5分
44. 完璧なしあわせ
誰にでも、「こうなったらいいな」「あれが手に入ったらうれしい」「せめて◯◯ができたら」といった望みがあるでしょう。そしてその望みは、長年同じものもあるかもしれないし、その都度書き換えられるかもしれません。長年同じ望みがある場合は、その望みが、長年にわたって叶えられていないと...
2014年3月31日読了時間: 4分
43. いのちの力を分かち合う
以下は、大江健三郎著『取り替え子』からの一節です。ある事件が起こって、男の子が高熱を出し、危篤状態に陥っています 。 ———お母さん、僕は死ぬのだろうか? ———私は、あなたが死なないと思います。死なないようにねがっています。...
2014年1月1日読了時間: 5分
42. こだわりを捨てる難しさと捨てたときの美しさ
『朗読者』というドイツ小説があります。わたしが読んだのは英語版が出版されてすぐのことで、あまりに感動したために、しばらくして日本語版が出たときに、「日本語でもちゃんと感動が伝わっているか気が気でなく」そちらも読み、訳の素晴らしさにほっとしたのを覚えています。...
2013年9月30日読了時間: 4分
41. アンとリラ
この夏、友人のアンがついに亡くなりました。享年75歳。 ついに、というのは、アンが長く患っていたからそう言うのですが、けれどそれは彼女が晩年を病院のベッドで過ごしたということではありません。 彼女は、自宅で、いつものように晩にベッドに入り、そして眠っているうちに旅立ったので...
2013年6月30日読了時間: 5分
40. 自分の人生プランではなく、自分を待っている人生を受け取る
ニューヨーク・シティでは、年間にわたってさまざまなアート・イベントがあちこちで行なわれます。先日は、BOS(=ブッシュイック・オープン・スタジオ)というイベントがあり、わたしも足を運んできました。 このイベントは、ブルックリンのブッシュイック地区(=B)を中心に、その界隈の...
2013年3月31日読了時間: 5分
39.「終わりました。ありがとうございました」
祖母が亡くなって長い年月がたちましたが、今でもよく、祖母の声が心にこだまします。 何ということもない日常の会話の断片の数々もあり、深く教えられる言葉、反省を促される言葉もあります。どんな内容の声も、まったく同じ、祖母そのものであり、祖母に関するどんな記憶もまた、今となっては...
2013年1月1日読了時間: 4分
38.『わたしはアダム・ランザの母です』
ハリケーン・サンディの打撃がおさまらないまま冬を迎えたニューヨーク近郊に、惨事が起きました。ニューヨークのすぐお隣のコネチカット州のサンディフック小学校での乱射事件です。児童20人、教師6人が死亡しました。事件が報道されて後、一刻も早く我が子を抱きしめたいとのみ願い、実際に...
2012年9月30日読了時間: 5分
37. かけがえのない批評家を持つこと
前回のこの欄で、独学でダンスコンテストに合格するまでに至った青年のことを書きました。 その青年のステージ上の姿を、ビルの入り口の、ドアマンの机上の、小さいテレビの画面で見かけてから、先日やっと、何ヶ月も足を運べなかった同じ場所に、同じ時間に立つことができました。...
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