13.心の目を開いて、ほんとうの問題を見つめる
- Yasuko Kasaki
- 2006年10月1日
- 読了時間: 3分
わたしのヒーリング・センターでは、毎日午後六時から三十分、瞑想ガイドを行っています。瞑想は、心の目を開く、つまり肉体の目では見えないものを見る扉、そして練習のツールとして、たいへん大事なものです。 センターには、会社帰りの方々が気楽に立ち寄り、瞑想に参加し、リフレッシュして、夜の時間を充実して過ごすべく、ふたたび街に戻られていきます。 瞑想の後、10分から15分ほどのエナジー・ヒーリングを受けられる方もいらっしゃいます。このヒーリングでは、私たちヒーラーは、心の目を完全に見開き、ヒーリングを受けられる方のエネルギーの場(さらに正確に言うなら、スピリットそのもの)を揺るぎのない目で見ます。また、個々のスピリットは、宇宙を満たしているひとつの大きなスピリットとつながっていますから、そのつながりをはっきりと確認します。 わたしたちは、ヒーリングを受けられる方に、直面している問題、迷っている事柄、心の中の癒されたい箇所、等々をお聞きし、それらがエネルギーの場において、どこにどのように在るかを見て、それが光のなかへ溶けていく様子を観察し、それまで問題の影に隠れていたその方のスピリットが躍り出るように輝き出すまでを見届けます。 人生で「問題がある」と思うとき、ほとんどの場合、ほんとうの問題を見ていません。肉体の目で見える形、つまり問題の表層だけをとらえて右往左往しがちです。肉体の目の前に現れる形を取り除く(代わりに心の目でエネルギーを見ることによって一切見ないようにする)と、そこに、目に見えない、ほんとうの問題が姿を現すのです。 そして、ほんとうの問題とは、例外なく、のびのびと発揮したい強くすばらしいものが閉じこめられていて、外に出ていけない鬱屈なのです。 わかりやすい例をあげれば、会社をクビになった、次の就職先が見つからない、と慌てているとします。ここでご本人は「なぜクビになったんだろう。なぜ仕事が見つからないんだろう。わたしのどこがいけないんだろう」と考えがちですが、わたしたちにはまったく別のものが見えています。 たとえば「フラワーエッセンスをお勉強なさっていますね。まだ自信がないと感じていらっしゃるようですが、そろそろ学んだことを実践する時期が来ているようですよ。そのための時間をたっぷりとってあげるチャンスです。それに、今度こそ、自分の好きなことを信頼して自信を持とうとなさっていますね」というように、お話することになります。 お話することをご本人に納得していただく、受け入れていただくことと、ヒーリングの成果は、実はあまり関係ありません。 一にも二にも、ヒーラー自身が心の目でスピリットをみること。これであらゆる問題は解決します。仕事、恋愛、家族、健康、何に関してであれ、どの程度の問題であれ、解決されます。 それほど、ヒーリングの力は大きいのです。 目に見えないものの力はそれほどに偉大だ、と言い換えてもけっこうです。 ヒーラーには、確かに解決された、ということが、はっきりわかります。逆にいえば、わかっていなければ、解決されたことにはならず、つまりヒーリングをするまでにまだ練習が足りていないということになります。 病気や肌荒れなどは、それ自体が問題なのではなく、問題が「きがついて!」と見せてくれる形の一部に過ぎません。ほんとうの問題は「運動不足と食べ過ぎね」。いいえ、それも、ほんとうの問題を取り囲んでいる柵のようなものです。自分の思いをぞんぶんに表現したい、わくわくしたい、という強いエネルギーがどこかに必ず潜んでいるはずです。 人を癒したい、美しくしてあげたい、そんな活動を通して自分も美しくなりたい・・・そう望んでいらっしゃる皆さん、どうぞこのことを忘れずにいてください。
(初出誌 Linque Vol.14 発行:国際美容連盟2006年10月)
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