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18. 平和を望むということ

わたしたちは、いつも平和でいたい、平和な、穏やかな気持ちでいたいと願っています。それだけを望んでいると言ってもいいかもしれません。 なぜなら、どんな成功も、喜びも、情熱も、自分自身に、相手に、社会に、そして宇宙に対する信頼が、つまり恐れのない心がなければ経験できないだろうからです。 こうなりたい、こうありたい、と願うとき、願望成就の方法はたったひとつしかないと繰り返し述べてきました。その他にはいかなるマジックもあり得ません。その方法とは「たった今、願望成就した自分になる」ということです。 ですから、平和でありたいと願うとき、わたしたちは、ただちに、平和でありたいと願っているのを忘れていたことを思い出して、あらためて<わたしは平和でいたい、と願っていたのだったな。だから、今すぐここで、平和を選ぼうと考えなければなりません。

そのために、じゃあどうすればいいの!? といきり立たないでください。 やっぱり彼と別れるべきなのね、仕事を変えたほうがいいのね、云々と、あわてないことです。長い間、数えきれないほど同じ問いを自分に投げかけて、答えては否定し、ということを繰り返し、疲れきり、脱力感にうちのめされているのが、今のあなたかもしれないのです。そんな自分にさらに鞭を打つのはやめましょう。 もう、自分を鞭打つのをやめたい。 これが、平和な心を持ちたいと願うときの、わたしたちの本音ではないでしょうか。

相手に合わせるためにいつまでも我慢しているのはもうイヤだ、相手に受け入れてもらうためにいつも自分を叱りつけて、自分じゃない自分を演じるのに疲れ果てた、社会に認めてもらうため、親に安心してもらうため、彼氏にほめてもらうために、休みなく”成果”を出していかなければならないのがつらい、言いたいことが言えずにいる、正直な気持ちを話しても聞いてもらえないと感じている、等々、自分の心の状態を大事にする代わりに、何かほかのもの − 相手をコントロールしようとしたり、相手に自分を合わせようとしたりする努力 ー に意識を向けていると、わたしたちはさびしくなり、無力を感じ、ますます頑張らねばならないと焦るようになります。 そして、自然に「そうだった、平和でいたいのだった」と生きる原点に立ち返るのです。このことを思い出すためにしばしの苦しみがあったのだと言ってもいいくらい、この立ち返りは、神の恵みのようにわたしたちをほっと立ち止まらせてくれます。

心ゆくまで、ここで止まっていましょう。そして、自分の気持ちに鞭打って黙らせる、変えさせる、というような乱暴の行為はもうやめる、と自分に言ってあげましょう。鞭打つ代わりに、心の声に静かに耳を傾けましょう。聞いてもらえるとわかって安心すると、つまり平和になると、心は慌てず騒がず、ほんとうのことを話しはじめます。その声を聞いて、そして誰かに伝えてあげましょう。「わたしは、こう感じているのよ」と。 平和な心とは、心が、安心して、落ち着いて、話ができる状態の心ということです。そんな機会を、何度でも持つように心がけることで、その状態が習慣になってきます。

何をするかが問題ではないのです。もの言わず、おとなしく闘い、苦しみ、悲嘆に満ちている心もあれば、平和で、思いやりと愛のほとばしる心を持った社会活動家(=社会の不正と”闘っている”人)もいます。 とどまって平和な関係も、別れて平和な二人もいることでしょう。どうすべきか、ということで心がきりきりし出したら、もう一度、自分がほんとうに望んでいることを思い出しましょう。そして、すぐに、その心の状態を選ぶのです。


(初出誌 Linque Vol.19 発行:国際美容連盟2008年1月)

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